サッカー観戦記(El Clásico)
こんにちは、おちょです。
現在スペイン留学中の大学生です。
今回は4月5日に行われたFC BarcelonaとReal Madridの試合に行った時の日記です。
この試合はEl Clásicoと呼ばれ、世界にたくさんのダービーマッチがある中で最も注目されています。日本語では伝統の一戦という意味です。
サッカーをあまり知らないという方でも一度は耳にしたことがあるのではないかなと思うこの両チーム。
この両チームには世界のスーパースターたちが集まっています。バルセロナだとメッシ、レアルマドリードだとクリスティアーノ・ロナウドが有名でしたね。
最も重要なのは、この試合がサッカーの域を超えたものであるということです。
なぜEl Clásicoはこんなにも熱狂的であるのでしょうか。
簡単に説明するとReal MadridとFC Barcelonaは「スペイン政権と弾圧されたカタルーニャ」という構図が出来上がります。
1939年から約36年間続いたフランコ独裁政権では、カタルーニャ語やバスク語などの地方言語を禁止にしました。
その当時、カタランを唯一使えた場所がCamp Nou(バルセロナのホームスタジアム)でした。
カタルーニャの人々にとって自分たちの言語や文化を弾圧してきたフランコ政権は今でも憎き存在です。
そのため、その政権側のクラブであるレアルマドリードはバルサにとっても憎き存在なのです。
それでは、私の観戦日記に戻ります。
13年くらい前からバルサが好きで、ずっとカンプノウに行くことを夢に見ていました。
そして、ようやくその夢が叶いました。しかも、先ほど説明したように世界で最も注目される一戦です。
試合前にはスタジアム周辺にたくさんの人々が集まっていて、熱狂的なファンは発煙筒を焚いてチャント歌っていたりと素晴らしい雰囲気でした。
サッカーでこんなに盛り上がることができるスペイン最高です。
日本もいつかこれくらいサッカーが盛り上がるのが日常になって欲しいです。
ボカディーヨ(サンドウィッチのようなのもの)と飲み物を持ってスタジアムに入場しました。
そこには、今まで画面上でしか観たことのなかった世界が広がっていました。
座席はゴール裏で彼らの応援を近くで体感することができました。
この黄金地に4本の赤の縞があるのは、Senyeraと呼ばれるカタルーニャの旗の模様です。
この試合には、バルセロナやスペインの人々はもちろん世界中からたくさんの人々が観に来ていました。
カンプノウでイムノを歌うという夢も叶えることができました。
スタジアムには、マドリーのユニフォームはもちろんその他マドリー関連のものを身につけた人は入れないようになっていました。
スタジアム全体がバルサ一色でした。
もちろんマドリーの選手がボールを持てばブーイングの嵐です。
特にヴィニシウスという選手にはものすごいブーイングでした。ここには書けないような言葉を言っている人もいました。
応援席と私の座席はアクリル板で区切られていたのですが、その応援席にいた兄ちゃんが私たちの方を向いてチャントの指導(?)をしてくれました。
一緒にチャントを歌うことができて楽しかったです。私の周りは歌っている人があまりいなく、その兄ちゃんと目があったら「ナイスだよ」みたいなジェスチャーを送ってくれました。サッカーという一つのものを通じて人と関わることができた瞬間でした。
結果は0−4で惨敗でした。
この試合の約2週間前にもカンプノウでクラシコが行われたのですが、その時は2−1で劇的な逆転勝利をしました。それをテレビで見ていたということもあり、あまりにもショックが大きかったです。
前半終了時点では0−1だったので、また逆転できるかと思いましたが後半に入りどんどん点を決められ、最終的には4点決められることになりました。
3点目を決められたくらいからは、うつむく観客がちらほら見えたり、帰っていく人もいました
もちろん点を決められら時にはものすごく悔しがります。
座席やアクリル板を叩く人も。
近くの座席の人はバルセロナのファンというわけではなく、クラシコを観に来たという人で何点取られても楽しそうな表情をしていました。一度その気持ちでクラシコを見てみたいなと思いましたが、時すでに遅しです。
この試合後何日かは燃え尽きたのか勉強に身が入りませんでした(笑)
まあ、何はともあれずっと夢に見ていたカンプノウでのクラシコをこの留学中に観ることができてよかったです。
あの日見た光景は一生忘れないです。
今回はこのブログを読んでいただきありがとうございました。
またOcho Blogに立ち寄っていただけると嬉しいです。